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不動産の共有!それは最も避けるべき選択?【67】

とうとう2月!早くも確定申告の時期となりした!

この時期、不動産所得のある方の申告をみていると、たまに「一筆の土地を複数人で共有している土地」に出会うことがあります。

土地を貸している先は1個所だけでも、その土地を共有している場合は、地代収入は共有している人が共有割合に応じて取得することになります。

それはそれで構わないのですが、相続のことを考えると、話はややこしくなります。

安易な共有がトラブルの原因に!

よくあるのが、「うちは共有者が親族だから大丈夫」「共有者とは昔からの友人なので問題は起こらない」と考えて共有にしてしまうケースです。

このような考えが後々家族を巻き込む大問題に発展するのを何度も目にしてきました・・・(^_^;)

親族同士で泥沼の裁判を争っているケースはいくらでもあります。

昔からの友人だったはずなのに、土地の共有をきっかけにトラブルが発生することはめずらしくありません。

また、今は何も問題がなくても、相続が発生すると土地の共有者がその配偶者や子供、孫などへ移ることになります。

自分の代では他の共有者と良くコミュニケーションがとれていたので問題はありませんでしたが、果たして自分の配偶者や子供たちは自分と同じようにできるものなのでしょうか?

共有者間でトラブルが発生すると、その土地の処分には原則として共有者全員の同意が必要になるため、その土地に何かを建てたり、またはその土地を売却することは難しくなります。

共有者が少ない場合はまだ対策のとりようがありますが、9~10人で共有している土地は、「事実上何もすることができない土地」になってしまっていることがあります・・・(ー_ー;)

何が言いたいかというと、節税対策だけが相続対策ではなく、このような共有地の問題解消こそ、急いで行うべき相続対策だということです。

共有している土地はできる限り早く対応を決めるべき

あなたが共有する土地は、いつから共有状態となったのでしょうか?

あなたの代からなら、まだ間に合います!

急いで共有する土地をどうすべきなのか、他の共有者と話し合いましょう。

前の代からでもまだ間に合います。

共有となった事情や当時の話をなるべく多く集め、他の共有者と話し合いましょう。

事情を知っている人が多ければ多いほど話はしやすくなるでしょう。

二代以上前からの場合は、・・・状況によります。

特に相続に相続を重ねて、共有者が4人、5人と増えてしまっている場合は一度不動産や相続に詳しい専門家の話を聞いてみるべきです。

放置するとさらに共有者が増えていき、前述したような「事実上何もすることができない土地」となってずっと固定資産税などの維持費を払うだけとなってしまうからです。

相続などで発生する土地の共有は、一見公平なように見えて、実は争いの種となる危険な行為です。

所有する土地をどのように相続していくのか、または、共有となった土地をどのように解消していくのか、この確定申告を機会に、ぜひ一度お考えください!